黒夢はすごい!!!
ところで黒夢がメジャーデビューした頃の1994年、
黒夢とLUNA SEAが二大タダモノじゃないニューカマーとして話題になったのは
当時ビジュアル系と呼ばれ始めた当時のそこで目立っていた二つだった以上に
2つの共通点、対比点があったからではないでしょうか!?
そしてそれらは日本のロックシーン全体の舵をとっていく大きな指針、
転換になっていくものであったことも挙げられます。
【共通点】
●イカ天終結後に漂っていた、日本のロック=爽やかスポーツ系ぽさ・体育会的・ヤンキー的なものを指すという風潮を壊す攻撃力・説得力を持った、当時の現状を踏まえた上での文科系っぽさ・非マッチョっぽさ
●ロックシーンで発揮された熱量を保ったまま歌謡曲へ還元してくる力
●どちらもシーンの史実の中心に組み込まれていること
【対比点】
●同時期のブレイクにして、分かりやすい光と闇の構図
●一貫した構築美のLUNA SEAと、衝動・破壊・発想の黒夢
● 神秘的・理知的・神経質なLUNA SEAとビッグマウス・戦略的・ロックスター的な黒夢
●極力セルフプロデュースに拘り外部の力を嫌ったLUNA SEAと、プロデューサーから素直に学んだ黒夢
これ1つの項目を章にして本書けるくらい興味深いことです(僕にとっては)
この構図が見え始めたのがまさしく、黒夢がメジャーデビューを果たしたここです。
4th 「迷える百合達〜Romance of scarlet〜」 (1994年)

迷える百合達〜Romance of scarlet〜
まずこれはインディーズ時代の伝説的人気の勢いで
デビューで突然オリコン3位を獲得した話題作です。
インディーズ時代から順を追って分かるのが、
前作までの分かりにくさから概ね脱して
勢いのある歌謡曲っぽさと元来の黒夢の根底から沸く様なダークさが7:3で融合して
ヴィジュアル系の礎となるような1枚になっていることです。
出す音や声など、粘り気が強いけれどフレッシュに感傷的で聴きやすい!
自分は黒夢の中で最後の方に手をつけたアルバムですが、
結局これが、最初聴いた時から今まで一番熱中して聴き続けているアルバムです。
いわゆる「いかにもヴィジュアル系っぽいもの」って、偏見とかではなしに
もうありふれたくらいの存在になっているせいであんまり聴きたいってならないじゃないですか。
でも違うんです。これは「ヴィジュアル系に倣ったもの」ではなく、「ヴィジュアル系を創ったもの」なんです。
いわば初代ゴジラです。伝わって下さい!
ところで、
LUNA SEAと黒夢の対照性を明瞭にした2つの象徴的なPVがあります。
1つはLUNA SEAの「ROSIER」。当時ミュージックビデオアワードでも大賞を獲った名作ですが、
とにかくバンドの見せ方として画期的で凄いと言われたのは
計算されたステージングがこの1つのPVに凝縮されてることで、既に教科書みたいな評価になっています。
限られた狭い空間でメンバーが無駄なく立ち回って
全員の見せ所をパズルのように組み立て作っていき
そうでありながらダイナミックで躍動的という、
新しいバンドステージの水準を作った存在と言えるPVです。
それに対してもう1つが黒夢の「autism-自閉症-」(※自閉症団体からクレームが来て現在は発禁・・・。)
これは所謂後々のヴィジュアル系が、
こんなパフォーマンスをして闇や狂気を表すのだろうという原点になった
様々なダークな演出のアイディアが詰まったこれまた教科書みたいな作品です。
オルゴールっぽい音に合わせたオープニングの演出、
節に合わせて虚ろな眼で手を上げ下げする、白衣を着て執拗に機械を弄る、
回転台の軸にカメラと清春を乗せて背景がぐるぐる回る中で清春だけがずっとカメラ目線
などなど、 ユニークさが、既存の模倣や手法としてではなく
不気味なダークさを芯とした表現の発想として繰り出されていくカッコいいPVです。
どちらも多方面に多大な影響を与えたゆえ
この2つが「二大ヴィジュアル系」と呼ばれるのも仕方ないと思うのですが、
音楽は勿論、この視覚的演出においても性質の違う2つを「ヴィジュアル系」とくくったことが、
ヴィジュアル系が見た目だけで判断されるものという偏見を生んだとも言えるのではないでしょうか。
この後、これらに影響を受けた有象無象の作品が生まれては忘れられていきますが
「倣った存在」と「創った存在」は感触が違うんです。
倣った存在は器用でウェルメイドだけど、創った存在は必ずしも手触りが滑らかではありません。
つるつるした触りやすさではなく、ざらざらした衝撃なんです!
光る部分も鈍い部分も含めた全体を貫通する芯が大事なんですよ!
みな言葉にすればクオリティとかオーラとか、そんな納得度の低い言葉に甘んじている傾向が見られますが
きっと求めているものはそういうものなのではないでしょうか!
人によってはそれを才能と形容しますが、 僕は才能という言葉が世界一嫌いなので
そんな言葉で納得しません!
そんな感じで「ヴィジュアル系の水準」を築いた黒夢ですが、
次から周囲の土壁を抉り崩していく、新たな形態に脱皮していくわけです。乞うご期待!!
つづく
ところで黒夢がメジャーデビューした頃の1994年、
黒夢とLUNA SEAが二大タダモノじゃないニューカマーとして話題になったのは
当時ビジュアル系と呼ばれ始めた当時のそこで目立っていた二つだった以上に
2つの共通点、対比点があったからではないでしょうか!?
そしてそれらは日本のロックシーン全体の舵をとっていく大きな指針、
転換になっていくものであったことも挙げられます。
【共通点】
●イカ天終結後に漂っていた、日本のロック=爽やかスポーツ系ぽさ・体育会的・ヤンキー的なものを指すという風潮を壊す攻撃力・説得力を持った、当時の現状を踏まえた上での文科系っぽさ・非マッチョっぽさ
●ロックシーンで発揮された熱量を保ったまま歌謡曲へ還元してくる力
●どちらもシーンの史実の中心に組み込まれていること
【対比点】
●同時期のブレイクにして、分かりやすい光と闇の構図
●一貫した構築美のLUNA SEAと、衝動・破壊・発想の黒夢
● 神秘的・理知的・神経質なLUNA SEAとビッグマウス・戦略的・ロックスター的な黒夢
●極力セルフプロデュースに拘り外部の力を嫌ったLUNA SEAと、プロデューサーから素直に学んだ黒夢
これ1つの項目を章にして本書けるくらい興味深いことです(僕にとっては)
この構図が見え始めたのがまさしく、黒夢がメジャーデビューを果たしたここです。
4th 「迷える百合達〜Romance of scarlet〜」 (1994年)
迷える百合達〜Romance of scarlet〜
まずこれはインディーズ時代の伝説的人気の勢いで
デビューで突然オリコン3位を獲得した話題作です。
インディーズ時代から順を追って分かるのが、
前作までの分かりにくさから概ね脱して
勢いのある歌謡曲っぽさと元来の黒夢の根底から沸く様なダークさが7:3で融合して
ヴィジュアル系の礎となるような1枚になっていることです。
出す音や声など、粘り気が強いけれどフレッシュに感傷的で聴きやすい!
自分は黒夢の中で最後の方に手をつけたアルバムですが、
結局これが、最初聴いた時から今まで一番熱中して聴き続けているアルバムです。
いわゆる「いかにもヴィジュアル系っぽいもの」って、偏見とかではなしに
もうありふれたくらいの存在になっているせいであんまり聴きたいってならないじゃないですか。
でも違うんです。これは「ヴィジュアル系に倣ったもの」ではなく、「ヴィジュアル系を創ったもの」なんです。
いわば初代ゴジラです。伝わって下さい!
ところで、
LUNA SEAと黒夢の対照性を明瞭にした2つの象徴的なPVがあります。
1つはLUNA SEAの「ROSIER」。当時ミュージックビデオアワードでも大賞を獲った名作ですが、
とにかくバンドの見せ方として画期的で凄いと言われたのは
計算されたステージングがこの1つのPVに凝縮されてることで、既に教科書みたいな評価になっています。
限られた狭い空間でメンバーが無駄なく立ち回って
全員の見せ所をパズルのように組み立て作っていき
そうでありながらダイナミックで躍動的という、
新しいバンドステージの水準を作った存在と言えるPVです。
それに対してもう1つが黒夢の「autism-自閉症-」(※自閉症団体からクレームが来て現在は発禁・・・。)
これは所謂後々のヴィジュアル系が、
こんなパフォーマンスをして闇や狂気を表すのだろうという原点になった
様々なダークな演出のアイディアが詰まったこれまた教科書みたいな作品です。
オルゴールっぽい音に合わせたオープニングの演出、
節に合わせて虚ろな眼で手を上げ下げする、白衣を着て執拗に機械を弄る、
回転台の軸にカメラと清春を乗せて背景がぐるぐる回る中で清春だけがずっとカメラ目線
などなど、 ユニークさが、既存の模倣や手法としてではなく
不気味なダークさを芯とした表現の発想として繰り出されていくカッコいいPVです。
どちらも多方面に多大な影響を与えたゆえ
この2つが「二大ヴィジュアル系」と呼ばれるのも仕方ないと思うのですが、
音楽は勿論、この視覚的演出においても性質の違う2つを「ヴィジュアル系」とくくったことが、
ヴィジュアル系が見た目だけで判断されるものという偏見を生んだとも言えるのではないでしょうか。
この後、これらに影響を受けた有象無象の作品が生まれては忘れられていきますが
「倣った存在」と「創った存在」は感触が違うんです。
倣った存在は器用でウェルメイドだけど、創った存在は必ずしも手触りが滑らかではありません。
つるつるした触りやすさではなく、ざらざらした衝撃なんです!
光る部分も鈍い部分も含めた全体を貫通する芯が大事なんですよ!
みな言葉にすればクオリティとかオーラとか、そんな納得度の低い言葉に甘んじている傾向が見られますが
きっと求めているものはそういうものなのではないでしょうか!
人によってはそれを才能と形容しますが、 僕は才能という言葉が世界一嫌いなので
そんな言葉で納得しません!
そんな感じで「ヴィジュアル系の水準」を築いた黒夢ですが、
次から周囲の土壁を抉り崩していく、新たな形態に脱皮していくわけです。乞うご期待!!
つづく
