黒夢はすごい!!!

そう、実は前回記述した2ndアルバム「中絶」には個人的な思い入れがあるのです。
幼少期から、僕の地元には「いわしや」というCDショップがありました。
初期の頃は大槻ケンヂヘアーの店員さんが
優しくTHE BOOMの思春期などを紹介して下さったものです(今や人生の一枚です)

自分が高校の頃「処女A」という名前で曲を作りCD-Rに焼いていた時は、
「いわしや」に持ち込んで無理やり試聴用と題して置かせてもらっていたものです。

しかしやがて店員さんも入れ替わっていき、最終的に経営してる方一人になり
商品の入荷や陳列の入れ替わりも鈍くなり、一足も遠のいていきました。

そして僕が自分のCDを出した時、いわしやがあと数週間で店仕舞いすると知りました。
そこで実に数年ぶりに、いわしやの扉をくぐって店内を覗いてみました。

す、すごい・・・トレンドの察知を怠りすぎて
時が止まったかのようなCD棚だ・・・!


時は2012年。
掘り下げて置いてあるのが未だに青春パンクの面々という
2002年から完全に時が止まったまさに「10年前のCD屋の光景」が広がっていました。

そんな中、それよりも更に10年も遡る、
黒夢のインディーズ時代のアルバムの在庫をまだ新品として抱えていたのです!
もしここで買わなければ、「黒夢の中絶をCD屋で新品で買う」という体験は二度とできないかも
(amazonの中古では普通に在庫あるけど、そういう問題じゃないんだ!!)
なんて思ってしまった僕は、
それまで何となく記憶のパンドラの箱にしまっていた黒夢の中絶を取り出してレジへ行き、
「まさか中絶が新品で置いてるなんて!どうなってるんですか!」
などとオーナーに言ってみると
「ずっと残ってたんだねェ・・・」
って他人事か!

そんなこんなでワクワクした気持ちで自転車を漕ぎ家路を急いだ、という話もあり
非常に思い入れ深い一枚なのです。
以上、蛇足です。
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3rd 「亡骸を・・・」(1993年)

亡骸を・・・

前2枚の話題を受けて、新しい時代の萌芽として
地下から徹底的支持と期待を受けていた中での3rdアルバム。

いわゆる後のV系ファンと呼ばれる層から圧倒的な定評を生み
インディーズでは異例の10万枚出荷というロングセールスを記録し、
メジャーデビューへの直接のきっかけになる。
X JAPANのYOSHIKI率いるエクスタシーレコードからもリリースを打診されていた
クレジットにはL'Arc-en-cielの名前も刻まれており、
ラルクが当時のV系(と後に呼ばれる)シーンに深く関わっていた証拠はここに残っている(小声)

9曲目「親愛なるDEATHMASK」は1stのリメイク。

この一筋縄では行かないポジティブパンクよ・・・。


初めて聴いた時から今まで、ロングヒットが信じづらいくらい全体はキャッチーじゃない。 
尺や1曲ごとのコントラスト、キャッチーなメロディの意味では前の「中絶」の方が明快で聴き易い。
また、極悪で原始的な衝動の1stアルバム「生きていた中絶児」とも趣が違う。
陰鬱で不気味なコード運びの「内側音楽」の中で
断続的に頭に残る、清春のねっとりした歌い方ならではの歌謡的フレーズが外側へ汪溢してくる感じ!

10曲目の「亡骸を」は亡き清春のお父さんが初めて理解してくれ、
音楽することを認めてもらった黒夢至上運命の一曲で、
この頃にすでにこの後見せる清春の普遍的な歌謡的美しさを切り取っていて名曲だ・・・。
あと1曲目のイントロが後続のV系に与えた影響と言ったらマジヤベエ

1、2枚目に比べてストレートじゃないけれど、それが良いという感覚もよく分かる。
形容しがたい全編に渡る緊張感が、独特のダークさを際立たせている。
当アルバムもファン内やV系を語る人の間で名盤の名高く、
エネルギーが歪んで放出されているこの1枚が名作とされる所にV系のポテンシャルを感じる 。



このビッグセールスを受けて翌年メジャーデビューの黒夢。つづく!!(まだまだだ)