・ZAZEN BOYS

16:20、 ROLLYとZAZEN BOYSはどちらも自分が沢山聴いたミュージシャンであり
どちらを観るかの究極の選択でぎりぎりまでずっと迷い、
最初少しだけZAZENを観よう、という心持ちでZAZENを観始めた。
観たのは、足が一切後ろに退けなくなるとんでもないライブだった。 
もうここまで来れば、数々の凄いアーティストを目の当たりにして
衝撃馴れもしてきただろう
、と思おうとした時だったのに、
ZAZEN BOYSのライブはとんでもない爆弾だった。

※やっぱり夏の魔物の慣習に従い、
「本人達がセッティングで音鳴らして、
どこから本編かいまいち曖昧なままに本編スタート」
はZAZENでも例に漏れなかった。

 【参考18】 ZAZEN BOYS


すとーりーず

まず音が鳴った瞬間にナンバーガールを初めて聴いた初期衝動がそのまま蘇る。
そこからはもう、変拍子の嵐のセットリストのスタート。
「泥沼」では、みんな黙って立って聴いているんだけど、
この切迫感と緊縛感の連鎖を直接に感じて何も無いのか!?
と思いながら自分は一人で小刻みなヘドバンと小刻みな縦ノリをしていたんだけど
他人から観るとクスリが切れた人にしか見えなかったかもしれない。 
ただでさえ複雑なリズム感の殴りかかりみたいな展開の中で、
そこら辺のお客さんに「ずぼっとはまって泥沼ッ!」と叫ばせて
そのタイミングに応じて瞬時に一斉に音を出す
という前代未聞のパフォーマンスを重ねてくる。
どれだけ訓練重ねればこのような事をできるんだ。

「暗黒屋」も凄くて、独特のポリリズムを用いて
変拍子の嵐の中にキーボードでチャルメラのメロディを叩いてくる 
ええと、言葉では上手く説明できない、観てない人には何言ってるのかさっぱり分からん
そんな演奏を生でぶつけてくる。
全部がタイミングを計算し尽くしていることの衝撃。
さらに最新型向井秀徳さんはシンセも自在に操りながら
その音さえも全部ZAZEN BOYS色のドラッグ感を持ってフォーマットに馴染ませていく。

たぶんこれ遠巻きで聴けば「ああ〜面白いな〜」でマイルドな感想になってしまうのが
10〜20m以内の距離内で聴く事でとんでもない緊張感を生んでいる。
夏の魔物で聴けて良かった。

 MCでは向井さんが
「本当は出ないと思っていたのですが主催のお坊ちゃまから裏金をもらって」
ジョークになってないジョークを言って会場もあまり笑い起きてなかった・・・ 。


・ROLLY with 人間椅子

ZAZENが終わって急いで移動するとROLLYが最後の一曲を演奏していた。
それだけでむちゃくちゃかっこいいステージで
究極の選択だったことを思い知るのだけれど、

その後に、このステージを観ていた知り合いの子の証言で
ZAZENの凄まじいステージの裏で
こっちもとんでもないライブやっていた事が判明する
。 

・ROLLYのあらゆるキャリアの曲を人間椅子の伴奏で歌う特別ステージだった。
・奇妙な隣人を演奏中に電源が落ちるトラブルが発生、何回かやり直すも
その曲の最中に4回も電源が連続で落ちるという事態に。
・最初はドラムの中島さんがレッドツェッペリンのフレーズ叩いたりして
場を繋いでいたのが、4回目には場が持たなくなって
急遽アイドル宜しくROLLY+人間椅子撮影会を敢行。



手前で寝て寛いでる人も・・w
普通のフェスなら、その寝て寛いでる人からの距離でさえ
「やった!!こんな前で見れるなんて!!!」と歓喜する距離なのに・・・!
この穏やかな空気が最高。

 この後、ROLLYがアコギ片手に
突然この原っぱへ下りてきて
お客さん誰もが触れちゃう距離の中で
急遽弾き語りライブを決行
など、通常のフェスでは絶対にありえない伝説残したらしい。

この時ほど
自分の身体が2つあれば良かったと思えた瞬間は無い。

【参考19】 ROLLY(THE 卍)


puzzle

ちなみにこの2つの伝説が重なり合ってる中、
時同じくして弾き語りステージでは
おしのびで森山未來が大根仁監督のDJステージにゲスト出演していたらしい。
この時間帯伝説重なりすぎて怖い!!


・人間椅子

人間椅子は本人達がセッティングするどころか、
リハと称して「陰獣」を演奏してから引っ込んでいった。

もはや何が本編で何が予行なのかさっぱりだ! 

先ほどまでの数々の怪物的ステージをもろともせず
人間椅子単独のステージも凄かった。

0、陰獣 1、新曲 2.新曲 3.新曲 4.りんごの泪 5.針の山

というセットリストだったけれど、
新曲が定番曲と並んでいても何も浮いてない、
それまでのドゥームな人間椅子に更にモダンヘヴィネス、メタルコアのような
90年代00年代独特の鋭い音の要素が足されて
徹底的に強化された津軽サウンドになっていた。
爆音なのに丁度いい低音域で固めていて聴きやすい。

そのまま定番曲へ流れが注がれていく。
りんごの泪が始まった瞬間の、聴いてる側の身体の反応が如実に現れる。
もうみんな一斉にガンガン揺れ始めるわけ!

【参考20】 人間椅子


萬燈籠

最後の曲はなんだ・・・?と期待すると、
針の山のイントロが始まった。すると
老若男女問わず、パンクバンド並の縦ノリが起こる
凄い、ここまで世代を超えてこんな激しい反応を起こしうるライブ初めて観た。
時代を超えた躍動の中にライブが終了した。凄かった。

 
・三上寛

18:10、ここで一気に空が暗くなり、
弾き語りステージがまるで霊界に踏み入れたかのような雰囲気になっていた。
照明もあるけれど、三上寛が
「今年も色々な方が亡くなりました」というMCとともに
ずっと「夢は夜ひらく」を弾き語りしていて、それが青白い空気を作っていた。

【参考21】 三上寛


ひらく夢などあるじゃなし

実際の音源よりも遥かに長い時間、
延々とこの曲のフレーズが繰り返され歌われていた。
近くに寝込む人や立ち竦む人もいる。
薄暗い中で誰も会話する事がないまま三上寛の夢は夜ひらくだけが
静かに響く空間に包まれていた。



 (その6へ続く)