ヒッキーPからの視界

音楽について、VOCALOIDについて触れていきます。 あと自分の活動について。

ヒッキーP一般流通アルバム「Eutopia」、2012年12月19日発売
※本名「大高丈宙」名義ですが、ヒッキーPに間違いありません。
全27曲/全部ボカロ曲/全部鏡音リン/全国CDショップで取り寄せ可能/Amazonでも購入可能

Eutopia / 大高丈宙

★「Eutopia」公式特設HP http://wonderground.sakura.ne.jp/_gingaweb/eutopia.html
★他アルバム http://blog.livedoor.jp/hikkie1987/archives/2178004.html


前回の記事「

(http://hikkiep.net/archives/2438483.html)
が、意外にも反響があったので、
鉄は熱い内に打ての精神で追加的な記事を書いてみようと思います。



前回は、
「自分の条件を整理して、何が必要か何が不必要か”最低限で最適”を見極める」
という記事を、診断形式でお伝えしてみました。

でも実際には、前回書いたことはまだ机上の空論
実際に家を探し契約を結ぶ局面こそが本番です。
中には大家さんと直接契約をする方、
最近ではイエプライエッティのような、
チャット型オンライン不動産で済ませる方もいます。
色々手段はあると思いますが、今回は通常の不動産屋さんに出向く場合を想定し、
うまく不動産屋さんと話を進めていく大まかなことを書いていきます。 



でもですね、不動産屋さんの入口をくぐった時点で、現れてしまう心理的な障壁があり、
それによって、不動産屋さんがいくら誠実でもなぜだか感じてしまう
思うように話が進みづらい気持ち
実際行ったことある方でも多くの人が持ったのではないでしょうか?これは

向こうはプロだけど自分達は素人、
という絶対的なアンフェアがあり、
それを自分達が意識してしまうから
です。
こちらとしてはどうしてもズケズケとは言いづらいゆえに、
向こうの方がどれだけ誠実であっても、こちらが「弱い自覚」を持ってしまうのです。

不動産屋さんにとってはこの優位さがある限り、
本当にお客様の視点に立って、という姿勢がとても難しくなる
だから、親身になって対応してくれる方は本当に素晴らしいと思いますが、
会話の主導権は圧倒的に不動産屋の方が握りやすい。
だから時折、「お、チョロいな」という悪魔の囁きが
不動産屋さんに掠めてしまうのは仕方のないことなのです。

中には「まるで相場を分かってないですね、ハハッ」と小バカにしたり
説教して言いくるめようとする愚か者も出現する、という寸法です。 



・・・、と、おそらく、そこまでイヤな奴が出てくる可能性は低いとは思いますが、
どうすれば素人の自分達が、
スムーズに不動産屋さんと対等に擦り合わせができるか!

ということについて、箇条書きしていこうと思います。


 続きを読む

瞬きしてる間に2019年も2月になってしまいました。
人によってはもう引っ越し先が決まったり、東京に行く!と意を決しているかもしれません。
そう、一人暮らしが始まる季節がもうすぐやってきます。
予算内で良い住まいに住もう、とアバウトに考えている人も多いんじゃないでしょうか?

でも、ぼんやりしていると、ズルい系の不動産屋に言いくるめられて
テキトーな綺麗っぽい部屋を
割高な家賃で借りさせられてしまうかもしれません! 


不動産屋にとっても春は刈り入れ時。
ピュアな若者がどんぶらこ、どんぶらこと大量に川を下ってやってきます。 
今でこそ少なくはなりましたが、
以前まではこんな言説がさも常識かのように流布されていました。

・東京の家賃は妥協してボロアパートでも最低7万、まともなマンションだと9万から
・月収の1/3は家賃に充てるものだ
・6万以下でまともな生活なんてできない


7万なんて!相当稼げる状態で行かなきゃすぐ金が底をついてジエンドじゃないか!
さすが東京・・・華やかな世界は修羅場なんだね・・・っていやいや、待って下さいよ。

確かに、住む家に対して、憧れのイメージで何でもかんでも求めていけば
大変な金額の見積もりになるかもしれません。
そうするとたちまち思考はどん詰まり、その出費を当たり前のものとしか考えられなくなります。
まさに阿漕な不動産屋の思うツボ・・・。

しかし、自分の生活に何が必要か、何が不要か、
何は譲れないか、何は我慢できるか
を見極めていくことで
家賃はどんどん節約できます。
最低7万?そんなの嘘です
極論ですが、東京都でも内陸の奥の方(八王子、青梅など…)の古いアパートなら家賃2万円前後からシャワー付きの物件があります。 

今回は、一人暮らしにおいて、
自分自身と条件を照合し、最適な物件を見極めようず!という記事です。



  続きを読む



あけましておめでとうございます。(今さら!?!?!?)

新曲をアップしました。「できるできない万里の長城」という曲です。
緻密で執念を感じる凄いイラストは蟹子さんに色々お願いして描いて頂きました。

2019年はヒッキーPの新曲を活発に上げていきたいと思います。  





そして明日1/26(土)、

スッパマイクロパンチョップさんと私で定期的に行っているトークイベント、
「でたらめ音楽教室 課外授業 ボカロ編 15」 
三鷹おんがくのじかん 15時開始 ¥2000+1d

で開かれます。 

私はボーカロイドを使って一般的なボーカロイドの曲のイメージとは異なる楽曲を作っている人間ですが、
そのように既存の印象からはみ出たボカロ曲を紹介していくダラダラトークイベントです。 

「三鷹おんがくのじかん」、このイベントを行うずっと前から私の中では憧れのライブハウスでした。
なぜなら、私の記憶に深く刻まれたこの名曲が生まれた場所だからです。



この場所で、奇天烈な音楽を作るスッパマイクロパンチョップさんと、
しかもボカロについてのんべんだらりと語ることができること、
とてもありがたいと思って生きております。

「この曲のここが熱いんだ!」みたいなことをずっと言っている、それだけですが
それを実際に共有できることは凄く楽しいと思います。ぜひ! 

2010年から決定的に変わったことは、
なだれ込むように中高生リスナーが押し寄せたこと。

2009年までに撒かれた、普遍的でカルトだけに留まらない名曲の数々が流行の足場を作っていき、
10代が「神!」って崇める感じの有名Pがたくさん確立していった年です。

それまでも若いリスナーは潜在的にいたのですが、
ネット上でのボカロ世論というのは旧来のネットイメージを受け継いでいたのか、
「ボカロ聴いてるのは成人のキモヲタ、10代がボカロを聴いているなんて都市伝説」
などという先入観が蔓延していました。

えっ!?信じられない!?
実は当時を裏付けるTogetterがここにあるんですよ!(ドヤ!)


ヒッキーPが聞いたリアル中高生のボカロに関する生の声

https://togetter.com/li/100044

これを初めて発表した時、ネット上の反応はこんな感じでした。

「マジで!?!?!?信じられない!!!!!」
「こんなの一部の極端な例だろ?中高生が聴いてるなんてありえない」

しかし!今読むと、これらの事象、あまりに”当たり前”のことですよね。
コアユーザーさえ(だからこそ?)、この”中高生人気”はすぐには認識しなかったのです。

そう、つまり、それまでネット上でディープにボカロを盛り上がっていたそれまでのリスナー
とは別の場所から大量に、”クラスでの話題”というコミュニケーション網を駆使した中高生という「新型ボカロ世論」がどかどかと押し寄せて、数の暴力で「ボカロファンとは俺達のことだぜ!」とイメージを刷新したのです。


それまでのシーンでは「ボカロ曲大好き!」と言う人は、自発的にボカロ曲の情報を探して見つける
コアなリスナーが多かったのに対し

この頃から、当時ミリオンヒットした曲など、”クラスの友達”と情報共有できる十数曲だけで
「ボカロ曲大好き!」と言う人が突然増えた。


という万国共通ニワカ問題は例のごとく発生しましたが、
通常のニワカ・古参問題と大きく異なるのは、
この時期以前には「今言われるようなライトなボカロファン」がほぼ存在していなかったことです。

今でこそ掴みづらいですが、2009年にミリオンヒットする普遍的楽曲が多く出てくるまでは、
ミリオンヒット曲はみくみくにしてあげる、メルトの2曲しかなく
3番目の曲以降は6桁再生前半で拮抗しているという感じであったので、
2曲しか知らない人は、「初音ミク?うん知ってるよ!」とは言っても、
自ら「ボカロ曲大好きなんだよね!」なんて言うことはなかったからです。
それが、ミリオン曲が適度に増えていき、「少し知ってる程度だけど『ボカロ曲が好き』と名乗れる」、
ライトなファン観」がここら辺の時期で初めて確立しました。


しかし、この”中高生トレンドリスナー”は”ネット上のコアなリスナー”と交わる機会も少なかった上に
中高生トレンドリスナーの方が旧来のコアリスナーの個体数を圧倒的に凌いでいたので、
マイナー〜中堅ボカロPが侘しい気持ちになったくらい
思ったほどの衝突は起きていませんでした。





この年に「全曲チェックする」という聴き専の方が絶滅したはずですが、
(た)さん、コバチカさん、など、「ほぼ全曲チェックする方」の文脈は細く受け継がれていきました。 

また、「聴き専ラジオ」の放送が開始したのもこの年です。
バーサクさん、NezMozzさんはじめ、多くのコアで饒舌でアダルティな落ち着きを持った方々が
流行を踏まえつつ独自の文脈を作っていきました。
”中高生的流行感”が支配していく中で、旧来メインで在った”ボカロ廃”層は、
水面下のような存在へ移行していきました。

悔しい!



 さらに、「ボカロだから」とボカロに関わる人がボカロの話題全てに熱中するわけではない、
というニュアンスが表面化し始めた頃でもだったと思います。

黎明期はボカロという種から枝が一つ一つ伸びていく様子が
ボカロファンによって全て温かく観察されていましたが、
やがてボカロという話題が成長し多方面に枝葉を伸ばしていき
個人が全てを詳細に観測するのが困難になっていきました。

例えば僕は、どういったボカロ曲が投稿されるかには引き続き大きな興味がありましたが、
新しいボカロのキャラクターやバージョンのソフトが増えることには
(特に歌手音ピコくらいから)あんまり興味がなくなりました。

また、少し後の話になりますが、
2011年10月にはV3発売を記念して53時間の長時間ニコ生が放送されましたが
ボカロのSNS上での盛り上がりがイマイチ欠けるなど、 
この時期には「ボカロだから全てに対して無条件にヒャッハー!!!」の酔狂時代は終焉したことを
明確に感じました。



その中でも、ヒットするかどうかに関わらず
「最近このボカロPが熱い!」の話題は月スパンで盛り上がっていました。

2010年回顧録
(パッと思いついたやつ何個か) 

どうでもいいや / おいちゃんP
タイトさと日常あるあるネタが対照的に同居してて、
今みてもエンターテイメント性が高いです。傑作!

大怪獣ニッポンゼンメツ計画 / 円盤P
90年代のテレビの深夜番組のようなサブカル感。
独特の雰囲気で心に刻まれるよう。傑作!

アメバコ展開図 / ドンガリンゴP
日常から浸蝕する哲学的なSFのような世界観と、
骨格が堅く、ギターが控えめで、含蓄があり、且つストレンジなバンドサウンド。傑作!

ぐるぐる / ポッジーニ
どこからの発想でこのキャラ「初音ミルク」「鏡音ビン」が生まれたのか・・・。
シュールで味わいが深いです。傑作!

アヒルロマン / デン
”例のあの人”。
ズレているようでビンビン感じるハンドメイドなアレンジ。傑作!





やっぱり長くなるよね!
次から巻いて巻いていきたいですね! 

2007年、乱暴な言い方をすれば「キャラクター性を持ったニコ動のオモチャ」として
ボーカロイドの音楽が聴かれうる音楽シーンが誕生しました。
初期のことを掘り下げればキリがありません。
が、最初の2年間は激動かつ濃密なシーンの流れが存在し、
この2年間でボカロシーンという未開拓の畑は急速に、豊かに耕されていきました。

ここからの記事では、最も語られがちな黎明期を一旦スキップして、
2009年後半からの自分のボカロ観測を書きたいです。



2007年にシンプルな名曲・普遍的な名曲が多数生まれたことを始点とし、
2008年に入るとそれぞれの製作者の矜持により様々な方向性でボカロの楽曲が作られることが提示され、
2009年にはそこから地続きの発展で、創作的野心の発信の場としてのボカロシーンが進化していきました。

特に2009年下半期は、ボカロシーンがアカデミックに聴かれうる”コアな音楽”の追求と、
10代のマジョリティに力を持ちうる”10代的な最先端の音楽”の開拓が、同時並行的にされた時代でした。



”10代的な最先端の音楽”とはJust Be Friends、裏表ラバーズ、1925など今も馴染み深い楽曲の数々。
それに対してコアな音楽に対して単発的ではなく積極的に盛り上がる流れは、
この時期までの特有の雰囲気だったと思います。以下あくまで一部例

Drain / Treow(逆衝動P)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8132511

三角を床に描き 四角を付け足して / 音楽性の違いにより解散しました。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8112197

A Song For Your Melodion / whoo
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8586222

The Ghost of Romantic Tranceiver / kiichi(なんとかP)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7215797

Fight For Free / 泡沫P
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7232278

少女、鬱に現る / あぼんギャルP
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8264655

Persona Alice / ハチ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7223030

独言哲学 / 盛るP
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7875350


この流れは細く残り続けはしますが、この後に来る巨大な商業化に押し流されていきます。



さて、2009年末に起こったいくつかの変化は、
前述の”巨大な商業化”に直接関わるわけではないですが、第一段階として
以下の3つがそれまでのボカロシーンを大きく変えていきます。

〆遒蠎蠅亮舁SNSが「にゃっぽん」からTwitterへ
にゃっぽんとは何か!
ボカロP・絵師・動画師などの作り手とコアなボカロリスナー(当時は聴き専という呼称)が、
一同に会するmixiのようなSNS、と言えると思います。
ここで製作者・リスナーが日記を書くことを介してボカロ曲を話題にし合ったり、コラボを持ちかけたり、
2chのボカロスレと並び、話題の渦を起こす役割を果たしていました。

「にゃっぽんであるが故の利点」 
・それぞれの人のページから過去の日記を漁るという形で、情報やデータを遡って採集・整理しやすかった
・話題の渦の発生が作り手主体だった
・多数決ではない評価軸を確立できた

TwitterだとTLが流れていくんです!!!他人の過去の発言を探すことには向いていないSNSなので、
「今・現在まさにという盛り上がり」しか観測できず、シーンの文脈がつかみづらい。

また、2009年は特に、「こういった音楽が伸び、こういった音楽は伸びない」といったシーンの偏重が薄く、
それぞれの音楽を作る人 が過ごしやすいバランス感覚のようなものがシーン内にあった。
このジェンガのようなバランスを制御していたのがにゃっぽんであったように感じます。
それは、多数決では決して為し得ないバランスだったと思います。
対してTwitterは多数決の動きを見るのに特化したSNSで、対照的です。


▲縫各阿離螢縫紂璽▲襦将棋盤出現
2009年10月にニコ動がリニューアルして、「VOCALOIDカテゴリ」が爆誕します。
それは喜ばしいことだったのですが、「東方・アイマス・ボカロ」が一絡げに同じ大カテゴリとして括られ、
更にはランキングページを開いた一発目にこのような碁盤の目が表示されるようになります。
615104 その後の改変に比べれば、これ自体は決定的なものではないのですが、「限られた上位作品に注目を絞る」傾向が顕れ始めた変化でした。








アイドル的な歌い手の出現
2009年下半期は「歌ってみたが衰退した?」などと「歌い手衰退論」がありました(どこも同じですね・・・)
黎明期の歌い手が軒並み勢いを落としていたことがあったようですが、
その裏ではニコ生などでのコミュニティ拡大を進め、潜在的に発展を狙っていた新世代勢がいました。
 後の√5勢を中心とする、今の「歌ってみた文化」を直接的に形成したアイドル的人気を持つ歌い手層です。
ここら辺が2010年に入って一気にドカドカと顕在化していき、
「歌い手が歌って原曲のボカロ曲(大抵は元々が有名曲)が更に伸びる」という現象が生まれていきます。 


さて、ここら辺で愛想を尽かすボカロリスナー(聴き専)も多かったのではないでしょうか!?


あらら、こんなに長くなった・・・黎明期でなくても、8年9年を振り返るのはとても難しい作業だ・・・(時間を下さい!!という言い訳)

このページのトップヘ